少々気が早いような気はするが個人的な2020年をまとめておこうと思う。残りひと月足らずで大した変化もなかろう。
昨年最後のエントリー（正確には今年のポストになったが）はプレイしたゲーム群に対する一言であったが、残念ながら今年はほとんどゲームで遊べていない。おそらく10数タイトル程度に留まってしまっており端的に言って大敗北であり、「ゲームが好き」という私のアイデンティティは消失した。また、そもそも特に興味を惹かれるタイトル自体に出会うことができず、これは一重に私のアンテナ感度の低さと探査能力の欠如（老い）から来るものであり、全私のこめかみを拳銃で撃ち抜きたい。
強いて言うならばここ数か月は延々と Overwatch というFPSをプレイしており、日々エイムの向上に励んでいる。エイムは力でありエイムこそ正義である。マップの高低差が激しくキャラクターの移動速度も速い本ゲームは、動体視力の低下が著しい老いの者にとっては辛いものがあるが、それでも意外となんとかかんとかなっているのは、「こいつマジで絶対（ぜってぇ）殺す」という強い意志の賜物であろう。例えビデオゲーム内の出来事といえども意志の力は侮れない。自信なさげにうろちょろしている輩は蜂の巣になるし、殺る気のない人間にキルは取れない。強い怒りと執念こそが人間性能を捻り潰すのだ。
無限にギターを弾いている。
暇さえあればギターを弾いている。そして私の左手の指先はズタボロになった。ギター初心者あるあるで固くなった指先をアピールするというものがあるが、あれは第一段階に過ぎないのだなと思った。固くなり強くなった指に過度な負担をかけ続けると指先の皮が耐え切れずズタズタになる。そして痛みに慣れたのかあるいは痛覚自体が死んだのかは分からないが身体的には何も感じないので更に弾き続けることとなり、私の左手指先は消滅した。
今年の年初あたりからギターを触り始めたと記憶しているため、そろそろ歴は一年になろうとしているが、これが驚くことに、全く上達していない。謙遜ではなく本気で上達していない。しかし面白い。どうやら面白いかつまらないかの判断に上達そのものは直接関係しないようである。世間はギターを楽器、つまり曲を奏でるための道具だと勘違いしているようだが、私に言わせればこんなものは単に音が出る玩具にすぎない。音さえ出ればそれで良い。自身の身体で弦を弾き、弦は波を作り、波が身体にフィードバックして共鳴する。たまんねぇ。
フェンダーとギブソンの今年の売り上げは過去最高を記録したらしい。これは大変素晴らしいことだ。もっと多くの人がギター（玩具）に触れ合えばいいと思う。なんせＣとＦとＧさえ押さえられればチェイン・ギャングが弾けるのだ。もう一度言う。あのチェイン・ギャングが弾けるのだぞ？ バグか？ ぼくの話を聞いてくれ。笑い飛ばしてもいいから。
言いたいことが何もない。
年初あたりから自覚していたのだが、言いたいことが何もなくなった。その原因の一つはやはり上述したギターにあることは間違いない。こいつを弾いていると全てに満足してしまうので、もはや誰かや何かに対してどうこう感じることがほとんどなくなってしまう。相互理解と協調を放棄し個人で完結するこの姿勢は極めて不健全だとは思うが、もうどうしようもないのである。Anger is an energy って言葉はすごく正しいと思っていて、怒りを失った私は共鳴する中身を持たない抜け殻のがらんどうなのである。
強いて言うなら金が欲しい。
人生を変えたいとは思わないが生活を変えたいとは常々思っている。しかし現状から変化を起こすためには、客観的に考えて、もう仕事を辞める以外に方法がないのだ。それなりの田舎に一軒家を買い、適度に防音を施し、自宅スタジオでグランドピアノとエレキギターを弾き倒して暮らしたい。それが今現在の私の夢だ。
その夢を実現すべく、数か月、あるいは数年ほど悩んだ末に出された結論は「仕事をめっちゃ頑張る」であった。
いやもう、ほんとこれしかないのだよ、マジで。
漫然と取り組んでいる株式投資についてはもはや真理を掴んでしまっていて、これはほとんど完全にメンタルゲームなのだ。ファンダメンタル？ テクニカル？ 全く必要ないとまでは言わないが、全体からすると2%程度の些末なことであり、残り98%がメンタルだ。定期的にやってくる暴落と暴騰に感情を揺らさず淡々とマイルールに従ってトレードを重ねるマシーンが勝つ、そういうゲームなのだ。
その鋼のメンタルを手に入れるためには、労働による安定したキャッシュフローほど心強いものはない。仕事をめっちゃ頑張れば投資でめっちゃ儲かるし、めっちゃギターが弾ける。そういう話なのだ。
まとまってるか、これ？
