あなたがこのエントリーを読んでいる時、私はもうこのブログにいないだろう。
ちょうど本日でブログ開設から一ヶ月となる。
そして、潮時ってやつが来たのだ。
現時点で本ブログへのアクセスは数えるほどであるが、私は知っている。ブログというものはそこに含まれるものがどんなに意味のない文字列であっても、数か月から半年もすれば何故かそれなりのアクセスを得るものだということを。
あなたが何を経由して、どんな検索ワードでここに辿りついたのかはわからないけれど、クリック(いや最近ではタップか)して開いた先にあるページが 404 Not Found であるのはいかにも寂しいことのように思える。だから私は記そう。
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「ディアブロ3というゲームについての想いを書き留めたい」という目的のみで始めた試みであったが、個人的には意外と長続きしたものだなと思う。正直な所、最初のディアブロ x 2本のみでピタリと着地しておいた方が芸術点の高いクソブログになったようにも思う。
10本ほどのエントリーを書いてみたが、実は相当時間がかかっている。
最近のいかにも殴り書いたというものは別として、一応マジメに書いた数記事は特にそうだ。あんな文字列のどこに手間暇がかかるのかと思われるかもしれないが、4~5時間は要しているのではないだろうか。特に「EPIC2014によろしく」は動画の台詞書き起こしと内容再チェックから始めたので時間がかかった。仕事でのメールや報告書を除けば、これほど長い文章群を書くのはいつぶりになるのか、ちょっと記憶にない。
正直、仕事に支障をきたしている。なぜだか「あ、これ書きたい」とネタを思いつくのは寝入り前の深夜1時前後が多い。そこで簡単なメモを残して続きはまた明日とできればいいのだが、そんな自制心のある人間ならば読みかけの本を好き放題に書き散らかすようなブログなんて作らない。
まず始めに箇条書きベースで概要を書く、そして全体の構成を見て順序の組み換えや過不足の調整を行う、執筆する、予定していた結論に繋がらなくて愕然とする、無理やり繋ごうとあちらこちらに修正を加えて破綻する、さらに修正を繰り返す、まぁこんなもんでいいかという所に辿りつく、ここまででおよそ2~3時間になる。
そして一日寝かせた記事を読み返す、なんだこの薄ら寒い文章はと戦慄する、可能な範囲で冷却成分を取り除いて空いたスペースをパテで埋める、するとどうだ、入れ過ぎた塩を大量の砂糖で中和した料理のような文字列の完成だ。
こんな具合である。
勘違いしてほしくないのは、ブログを書くこと自体はとても面白い。想像していた以上に面白かった。最近ではツイッターを始めとしたSNSの方が人気があるように思うが、このレギュレーションの低さはブログの優位点であり、魅力であると感じた。
具体的に書こう。
まず、ブログは文字数を気にする必要がない。何か思いがあり、書きたいことがあり、そんな時になるべく情報を圧縮して、「よしこれなら140文字に収まっただろう」とツイート欄にペーストしたら250文字でしたとか、もう途方に暮れるしかない。既に書きたいことの半分も残っているかどうかわからない状態であと100文字以上を削るだなんて、そんなことはLHCによる次元圧縮でも使わない限りは到底不可能だ。
次に、ツイッターはフローだ。流れていき、消えていく。もちろん厳密には残ってはいるのだけど、薄く遠くに消えていくような感覚がないだろうか。でも誰だって一つや二つ、残しておきたいものがあるはずだ、記しておきたいことがあるはずだ。特に私の場合、基本的に情報ではなく感情を書きたくなることが多いため、より一層、二度と現れないその瞬間を記すことに興味を惹かれたのかもしれない。
最後に、ツイッターはとてもパブリックで人が行き交うにぎやかな場所ではあるけれど、そこは自分個人の場所ではない、と私は思っている。でもブログは、テキストサイトは、ホームページは自分の王国なので、よほど公序良俗に反していなければ何を書いても何をやっても自由なのだ。
だから、もしあなたがブログに興味を持っている人なら、ぜひ軽いノリで始めてみてほしいと思う。既に始めている人なら、私が何かを言うまでもなく知っているだろう。この広大なインターネットの中で、自由に過ごせる自分の場所をもつというのは存外楽しいものですよ、とお伝えすることで本文を締めくくりたい。
以上。
そして、念のため断っておくが「これで辞める」とは言ってない。